奥殿壁面中ほどを豪華に飾る大羽目彫刻は、南・西・北の三面共に、「七福神」の遊ぶ様子を主な題材として、南面から西面、西面から北面へと全て繋がっています。 |
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健康・長寿の神とされる寿老人が、梅の花が咲き乱れる谷川の傍で、のんびりと鶴に餌をやり、傍には亀で遊ぶ子供や空を舞う鶴、寿老人を囲む子供や鹿が描かれており、めでたさと平和な世の様子が表現され、まさに庶民の願いが込められた作品であることが解ります。 |
高覧の下、見物者の腰の高さに嵌め込まれた腰羽目彫刻の題材は、南・西・北の三面共に、「唐子遊び」が共通の題材となっています。 |
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無心に遊ぶ唐子たちの表情の可愛さやしぐさ、着ている服装に施された「置上彩色」といわれる塗装方法などの出来栄えに、修復に当った職人さんから、「まるで人形師が入った仕事ぶり」とまでいわせたもので、彫刻の人物に「置上彩色」を使った例は、全国でも類例がないとまで驚かれている見事なものです。(文・写真:阿部修治) |
著者紹介:熊谷市在住。上武郷土史研究会主宰、阿うんの会・講師。
全国歴史研究会、埼玉県郷土文化会、木曽義仲史学会、他各種会員。
主な著書:『妻沼聖天山』、『甦る「聖天山本殿」と上州彫物師たちの足跡』(以上さきたま出版会)、『寺社の装飾彫刻・関東編上』(日貿出版社)、
『斎藤氏と聖天堂』(熊谷市立熊谷図書館)、『歴史と文化の町・“めぬま”』(阿うんの会)
埼北ちっちゃな旅「深谷・妻沼版」
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